赤ちゃんの名付け

赤ちゃんの名付けは「名前負け」しないように願いを込めよう

1.「名前負け」はなぜ起こるか?

「名前負け」という言葉が、最もイメージをしやすいでしょう。

意味のある名前で、その名前に願いが込められていれば、そしてその願いが、その人の有様を表しているなら、名前と現状の比較は避けられません。

名前に願いを込めたとして、その名前通りの人間や人生にはなりません。このことは誰もが理解しているはずです。

わかってはいるものの、そういった名前を、意識的にか無意識か、名付けてしまい。

現状と比較されて「名前負け」が起こってしまうのです。

元気がない「元気くん」や、病気がちな「健太くん」、勉強が大嫌いな「勉くん」など、よく見るでしょう。「名前負け」といっても、名前のせいで、元気がなかったり、病気がちだったり、勉強が嫌いなわけではありません。名前ではそんなことにはなりません。

しかし、同じだけど元気がない2人がいたとして、名前が「元気くん」では、元気のなさが際立ってしまうでしょう。これが、「名前負け」です。

2.何故「願い」を込めてしまうのか?

意識的に名前に願いを込める人もいれば、無意識な人もいるでしょう。

では何故願いを込めてしまうのか?というと、それは両親の「欠乏感」が原因となっています。

子供には良い人生をおくってほしいと願うのが親心ですが、その「願い」には、自らの「欠乏感」が込められています。

親の人生で足りなかったもの、追い求めてきたものなど、親の持っているコンプレックスや価値観が強く反映された結果、そういった意味合いの漢字が使われて、願いのこもった名前が生まれることになります。

例えば、近年では都市化が進んだためか、自然を感じさせる「蓮」「湊」「樹」「葵」「花」「月」という字が人気です。他にも、先行きの見えない状況からか、男女ともに「陽」という字が多く使われています。

また、キラキラネームやDQNネームも、特別な存在になりたいという価値観がベースとなっていて、「何者にもなれなかった」とか「自分の子供も特別であるべき」という感情が根底にある場合が多いでしょう。

有名人の名前をもらう場合も同様で、その人のようになって欲しいという願いが込められています。その有名人が持っている素晴らしい何かを自分は持っていない、という欠乏感から、そのような名付けを行うことになります。

3.あからさまな名前は避ける

「健太」「幸子」という名前が良くないわけでは無い。しかし、もしも病気になった時、自分が不幸だと感じた時、何故自分の名前と逆なのだろうと考えてしまう。

そのくらい、人間は弱い感情を持ち合わせた生き物でもあります。

小学校の授業で、自分の名前の由来を調べてくる。というものがありました。
私は早速帰って両親に理由を聞きましたが、◯◯が好きだから、それで有名な人の名前から貰ったんだ。と言われがっかりした記憶があります。

その有名人と同じ読み方で、異なる漢字の名前でした。

その人のようになってほしいとか、そう言ったこともなく、漢字に思入れもないのかと少しがっかりしたような記憶があります。同級生の名前は、なんだか素晴らしい願いが込められていたようなぼんやりとした記憶だけが残っています。

ですが、成長とともに名前の受け取り方は変わって行きました。漢字自体は良い意味ととれる縁起の良いようなものが使われていましたし、特別な意味を持つような組み合わせでもなかったため、名前に悩まされるようなことも、縛られるようなこともありませんでした。

当然、なにかがあった時に名前のおかげとか、名前のせいだとかいうこともなかったです。父親のことは色々あって好きではありませんが、自分の名前は今でも気に入っています。

私自身の例で恐縮ですが、特別な意味がある漢字というのは、一見素晴らしい物のようにも思えますが、子供にとってはプレッシャーになったり、縛られるような気持ちになったり、良くない影響がでる可能性を考えておく必要があります。

名前に込められた思いと逆のことが好きだったり、願いに答えられない時、子供は苦しむでしょう。

子供にとっては、親が頭をひねって一生懸命考えて、気に入ってつけてくれた名前であれば、その名前と自分を大切にしてくれていればそれでいいはずです。

4.「名前負け」しない名前をつけるには

「名前負け」という言葉は、名前のせいで逆の状況になってしまう。ということではありませんが、名前と逆になった時に、苦しむことはあります。

とても強そうな「剛」くんは、名前の通り強そうだね。という話のネタにこそなれど、それ以上の恩恵はなかなかないでしょう。ですが、その逆の場合は、自分の思いとのギャップに悩んだり、酷いといじめにつながるようなことだってあります。そのギャップを生かせるお笑い芸人のような人は極一握りです。

「名前負け」は「名前の意味」の“逆”が存在するためにおこる現象です。名前の逆がなければ、名前に負けることもありません。

例えば、2018年人気ランキング1位の「蓮」くんの場合、名前の由来を紐解いてみると、蓮のように強くなどといった理由が出てくるかもしれませんが、健康と不健康、幸と不幸、と言ったように逆を意味する言葉はありません。

ですので、名前負けということも基本的には起こり得ないのです。

このように、願いを込めても、名前負けに繋がらないような「名前」もあります。

名付けの思いを伝えても良いですし、親の胸の内に秘めておいてもよいと思います。「漢字の意味と読み方がとても気に入った」という理由だけで、子供への説明は充分です。

5.まとめ

  • 名前に込められた願いと状況が逆だから余計に際立ってしまうのが「名前負け」
  • 名前に願いを込めるのは親の「欠乏感」から
  • 願いを込めても「あからさま」な名前はさけるべき
  • 逆の意味が無い名前は「名前負け」しない

子供のことを思って、こんな風になってほしい、と願うことはとても良いことです。しかし、名付けを行う際は良い方向にばかり意識が行きがちです。名前に願いをつけたことが原因でその逆になることはないですが、子供のプレッシャーになったりすることを避けるためにも、「名前負け」につながる名前でないか、一度考えてみてください。

名前に込める願いは、親の胸の内に秘めておきましょう。